99. Vibration

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「そのオートバイ 格好がいいよ」

その世辞の為に、出来る限りの力で作り込む。流れるシーンに逆らうように。壊しながら造る。
勘と言うアンテナを張り巡らせ、オーナーの好みを探り 独自のアプローチで挑む。
欲しい答えは、オーナーを KO”させる事、それと同時に観客もなぎ倒す程のオリジナル。

「本当に、 オートバイが好きなんだよ。」

色んな好きがある。 乗る事も、磨く事も、イジル事も、集める事も 塗る事も。それ以外でも。

こうでなければならない なんてキマリは 有って無いようなもの。好きに付き合うのがいい。
10人十色に楽しみは存在。 その個人の付き合いで如何様にもなるだろう。

ビルダーもまた星の数程存在する。様々な一台が生まれ そして 消えて行く事も。

SAMSON`BLUE の R,Waka が造る感覚。上手く伝える事が何時も出来ない。
この写真を見て感じる事も千差万別。その何通りにも取れる感覚。好きも嫌いも全て。
それでも、何かしら感じ取れて しかも もし それがOKなら 冥利に尽きる。
自分に生まれてきて 良かった。 そんな一瞬が儚くとも そこに あるからだ。

 冷静に見れば メイカーの手のひらで踊る猿の一人かも知れない。 ま、今はそれでいい と。

       
         「 踊る阿呆に見る阿呆、同じ阿呆なら 踊らにゃ 損 損 」


造る馬鹿が居て、それにギャンブルしてくれたオーナーの最強タッグ。 
壊れたら、何度でも造り変え 覚えるまで付き合う条件。
エンジンから発する振動を受ける時、このオーナーは至福の時がやってくる。
このオートバイと同じ仕様は、世に一台もない その価値観を独り占め出来るからだ。

最初のモーションを掛ける時、リスクは大で 保険もないが、手にした宝も、又 格別というもの。
おとぎ話にある、大きい葛篭を先に取るオーナーなら、跨る事すら 夢の又夢 と言うだけの話だ。
by samsonblue | 2005-08-07 17:59 | バイク


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