38. Chance 3

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 スタイルから入るのも、キッカケの一つかもしれない。むしろコッチから入るクチが、俄然多いかもだ。
HALCYONの四眼。これを付けたくて、SRに乗る自分が懐かしい頃を 思い出す。

ノスタルジーなバイクに乗りたい頃、決まって財布の中身がバランスしない若さだった ハタチ前後。
当然、ホンモノになど乗れっこない。 だから和製外車に仕立てる、SRがドンピシャだった。

 しかし、バイクを買う資金16万をどう?貯めるかも課題。 中古の出物があった その値段だ。
必死になる時が来た。一目惚れだから、馬力もでる。寝ないで働く事を 覚える。体力はある歳。

30分キックを繰り返し、やっと試乗の時が来た。CRキャブとデコンプが最初の関門突破だ。
ヤマンボ&TZRのφ320。コニのスペシャルDと、ノーマルマフラー。後塗りの緑が英車風。
小一時間の試乗の後、急にハンドルが振られ、路面に叩き落とされた。鎌倉霊園のトンネル前。
対向車がユックリこちらに向かってくるのが滑りながら見える。体がグリップして前のめりになる
頭が、ヘルメットごとバンパーに食い込む。 「ギシッ」 骨だか?ファイバーだか?割れる音。

 記憶が飛んだ最初の出来事。一緒に走っていた友人が、話してくれなかったら知らない記憶。
転んだバイクを先ず起こせ!そう怒鳴ったらしい。引いたドライバーにも渇入れる!
「オラ!テメエ運が良いのに感謝しな! サッサと失せやがれ!」 その後路肩に 倒れこんだ。

救急車が目の前に止まり、誰かが喋っている。「さあ、のって!」 「はあ 誰?俺かい?」
「救急車に乗ると10万取られるらしいぜ!」 間違った情報だが、貫く無知は本気だ。
ここで、10万取られてたまるか!折角貯めた金は、取られてたまるかの馬鹿全開だ!

 コケタ事を謝り、中古車屋さんを後にした。それからバイクと付き合いが始まる訳だ。
振り落としたのは、自分を試しているに違いない。そう思い込んでるから、スポークのバランスも
フォークの油面も、タイアの減りも何も知らない。部品のせいにしない スタンスの始まり。

 プロパーで買う金額で、20Dを10個買える金額を投資。バブル時代が、背中を押した。
周囲の人も色々教えてくれたが、ピストンが もう3個目になった慣らしの最中に丸ごと盗まれた。

 2年越しで、犯人を捕まえた。仲間が支えてくれた証。 記憶から消える事は、ない事情。

その後、SRXにしたのは 同じ部品を2回も買う事が、蒸し返す要因になると思ったと同時に
理想のバイクをずっと追いかけてたからに他ならない。 「理想の一台を作ろう」 が合言葉だ。

 ゴーグルが、シンプソンに変わったのは スピードを純粋に求めた結果だがスタンスこそ同じ。
向き合う姿勢に変わりはない。 目が見えた時には、それが普通と教わったから仕方がない。

何かの縁で今のオートバイに出会えた偶然に感謝だが、事実は小説より奇なりと言う不思議は
譲渡オーナーの名前、自分 そして盗んだヤツの名前が同じだった事か・・・。偶然=Chance。

更に付け足すが、その後SRXに乗るタメ年の友人に出会う事になる。名前?当然同じだったよ。笑
by samsonblue | 2005-05-14 00:04 | 風景


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