My Way

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 彼から教わった事は、多い。

マッスグ生きる事。

信頼すると言う事。

優しさ。

友情。

そして、希望。 


明日も一緒に、仕事をしよう! 今日はお疲れ様って。
シャッターを閉める時 地面に転がり 嬉しさを体で表現する仕草。

皿にご飯がないよ? と、少し怒り気味で 言う。
水を変えてくんねーかな?と、御願いする 。

何時も一緒にいた。 夜中も朝も、仕事場の周りで過ごし。寒い時はストーブの前のダンボール
床が汚れていたら、椅子のうえ。 掃除をしたら、店のど真ん中に。神経質で我がまま。

5年間はあっと言う間に過ぎた。 ハッキリ覚えてないほど、居るのが当たり前だった。
マリアと、やっと仲良くなって。 一緒に居ても、怒らなくなった。引っ掻かなくなった。

「アメチュウ バイバイ。」 マリアは笑う。 自分の好きな毛布を掛けてあげる事で、送る。
かーちゃんは、抱きしめる。 ずっと抱きしめてる。離さない。

俺は、写真を撮っている。 明け方起きて、ダンボールごと店に行く。出勤も退社も一緒だった

当たり前の幸せ。 普通すぎて、感じない位の毎日。やっぱり、なくなってから気づく。又。


ご飯を食べる為に生きる。毎日が、カリカリ。 たまに、缶詰の ご馳走。
自分を理解してくれて、かばってくれたり、怒ったり、笑ったりしてくれる人と、生きる。

その人が、油まみれでも ペンキ臭くても、その上辺ではなく 内面と付き合ってくれた。
ヘルメットを被っていても、サングラスをしてても クルマでも、自転車でもちゃんとわかる目。


もし、生まれ変わったら 又、店に おいで。夜中や、朝方まで やってる店だよ。
青いバイクが、目印。 赤いシンプソンのステッカーが目印。 ビールの空き缶が目印だよ。
大きな笑い声。 レンチを床に落とす音。排気ガスの匂い。シンナーの匂い。皮ジャンの匂い。

俺は、ずっと この 小さな店に居るから。贅沢は出来ないけど、ちゃんと向き合う姿勢は同じ。
動物ではなく、家族として 友人として 又、つきあおうぜ。お前も俺じゃないと やだろう?な。


食べる為、生きる為、流れ流れて 俺と知り合い。 生きた。 思い出も沢山できた。
一昨日、変に鳴くから。それでも鳴くから抱きしめた。 ギューって。知ってたんだろうか?
知ってたんだね。ちゃんと言えよって。分かんなくて、ワリって。ごめん。アメチュー。

メシを山程食う。後は、寝るだけ。 燃費が悪い。 アメ車の アメチュー。

一本だけ、曲がったヒゲは貰っとく。お守りに、くれ。

ジプシーのように、生きた彼。 最後の思い出は、この曲。 又会える。それまで。バイバイ。

生きてると、明日がやってくる。 只、メシを食う為に 生きよう。 彼のように 真直ぐに。

                                        2005.05.04 Dear AME.


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by samsonblue | 2005-05-05 07:08 | 希望


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